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羽多野渉
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歩 ~をりふしの唄~
Lyricist:吉原じゅんぺい Composer:河合泰志(Arte Refact)
歩 ~をりふしの唄~
山(やま)の波(は)が白(しら)んでいく。 差し込む薄く淡い柑子(こうじ)の光が、辺りを照らす。 やがて静かに包みこむ。
芯から冷えた空気が肺を満たす。
竜蟠虎踞(りょうばんこきょ)たる地勢(ちせい)は、 迎え入れるでもないが、 拒むでもない。
蹠(あしうら)から伝わってくるのは、 固くて、柔らかい、 冷たくて、温かい、 そして厳しくて、優しい、 自然の理(ことわり)。
この統治下では、数字は意味をなさない。 自分の体と経験、 何よりも衝動に従うのみだ。
ふと、頭をよぎることがある。 Find more lyrics at ※ Mojim.com 自分が、この時代、この星、この国、この場所に生まれたことに、 何か意味があるのだろうか、と。
いまだに明確な答えは出ていない。 ただ、たまに感じることがある。 「今、この瞬間のためなのかな?」と。
そんな瞬間に出会うために、 この時代、この星、この国、この場所で生きているのかもしれない。
渉猟(しょうりょう)、 蒐集(しゅうしゅう)した断想(だんそう)を、 弛(たゆ)みなく未来へと撚(よ)りつなごう。 螺旋(らせん)に繋がる記憶を、自分なりの場所に運んでいこう。。
きっとこの先も、そんな瞬間に出会えるはずだ。
たどってみれば、遥(はる)か。 振り返ってみれば、僅(わず)か。 時も道も。
眼下に広がる街並みを吸い込んだ後、 前を向きなおす。 歩みを進める。
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